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蜘蛛巣城

読書家だった黒澤明。もう一つ夢中になっていたのが日本の伝統文化です。
きっかけは戦争中の出来事。俳句の流行と共に東宝にも句会ができました。
入会した黒澤は仲間のすばらしい句を目にし、いかに自分が日本文化を勉強していなかったか痛感します。
陶磁器を手始めに黒澤は伝統文化にはまっていきます。

「戦時下の私は、美に飢えていたから 忽(たちま)ち、日本の伝統文化の美の世界に没入していった。
それは、当時の現実からの逃避行だったかも知れないが それによって私が学んだもの 吸収したものは大きい 私は、その頃、初めて能を見た」(蝦蟇の油 より)

驚嘆した黒澤は、能についても学び、その動きを映画に取り入れていきます。
それを代表するのがシェークスピアの「マクベス」を戦国時代に移した映画「蜘蛛巣城」。
西洋の物語と日本の文化の融合。それは黒澤が双方に興味を持ち、自身の引き出しの中に知識を蓄えていたことから生まれたのです。
「蜘蛛巣城」は黒澤が愛した日本の伝統美に満ちた作品なのです。
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・水彩画の効果を狙うため霧の多い富士二合目太郎坊付近の火山灰地に巨大なセットを建てた。
・大量の霧を発生させるために石油を細かく噴出させるアメリカ軍の特殊兵器を使用。
・何週間も待って実際に霧が晴れるシーンを撮影。
・人物の動きやメイクアップは能の動きと能面から取り入れ クローズアップを用いずフルショットで撮る演出は能舞台の整然たる様式から取り入れる。
・鎧兜は従来の物々しい大きいものではなく俳優の体にピッタリ合った実戦的で軽快なデザインにした。
・黒澤のアイデアで白く輝く亡霊を映画に初めて登場させた。
・冒頭のコーラスは謡曲の間の唸りから取り入れた。
・音楽は能の大のり小のりあるいは鼓のリズムといった能のパターンとオーケストラを混ぜて作曲。
・威圧的な効果と見栄えを良くするために城門は西洋の城ばりに巨大にする。
・特大のフラッシュ電球を何百個も紐にぶら下げて稲妻の閃光を出す。
・クライマックスでは弓道の有段者数人を使って本物の矢を至近距離、遠距離から一斉に三船敏郎めがけて何十本も射さす。
・イギリス国立映画劇場のこけら落としで招待上映。
・第1回ロンドン映画祭でオープニング上映されて最も独創的な映画賞を獲得。
・1974年度ロサンゼルス国際映画賞受賞。
・「演劇の魔術師」ピーター・ブルックは、コージンツェフの「ハムレット」と「蜘蛛巣城」をシェイクスピア映画の最高峰だと言い切った。
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