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用心棒

観客を楽しませるために徹底的に面白い作品を作る。それが黒澤映画の魅力です。
「用心棒」はそうした痛快娯楽映画の代表作、悪党たちを退治する浪人の活躍を描いています。

黒澤はどうやって迫力ある映像を撮るか、11年ぶりにコンビを組んだカメラの宮川一夫(みやかわかずお)に、
「宮川さん、望遠(レンズ)で撮れないか?」
宮川は
「果たしてレンズが集まりますかどうか…」
しかし、現場には数多くの望遠レンズが集められました。
望遠レンズで動き回る俳優を大きく撮影すると、動きがよりスピーディーに見えることを二人は知っていたのです。

この映画の魅力のひとつは個性的な悪党ども、黒澤は面白さを追求するあまり、普段はこだわる時代設定ですら無視します。仲代達矢(新田の卯之助)は手には拳銃。マフラーはイギリス製といういでたち。
ところが、黒澤がリアリティにこだわった所があります。それが、殺陣(たち)回り。
これまでの日本舞踊をもとにしたチャンバラなどと違い、黒澤は本格的な殺陣回りを目指します。

凄腕の浪人を演じたのが三船敏郎。力強く無骨に見える殺陣(たち)回りは正確でとっさの踏み込みなど簡単に行っていたのです。豪快で野性的な外見の三船ですが、実は神経の細かい努力家で殺陣(たち)回りの工夫も率先して行っています。
その結果が、時代劇を変えたとまで言われたあの殺陣(たち)回りでした。

黒澤は役に取り込むそんな三船のまじめな性格を知っていました。
三船を自らの分身であるかのように様々な役につけたのも「三船ならやれる」という思いがあったからなのでした。

大ヒット作となったこの映画についてのちに黒澤はこう言う。

「三十郎という男は面白いという点が肝心なんですよ」

三十郎とは黒澤と信頼で結ばれた三船敏郎そのものだったのです。
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