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wagakui

戦争が終わってから製作された映画。国土は荒廃し人々は先の見えない不安を感じていました。この時のことを黒澤は回想します。
「日本が新しく立ち直るのに大切なのは自我を尊重することだと信じてた、今も信じてる」と。

この映画は二つの歴史的事件をモデルにしています。京都大学の「京都事件」そして「ゾルゲ事件」。
脚本を担当したのは、戦争中言論弾圧を受けていた久板絵栄二郎(ひさいたえいじろう)。

黒澤自身も始めて物が言えた作品だといっています。
しかしその頃の東宝は労働組合が主導権をにぎり、労働組合が脚本の審査会を開いていた。
ほかにもゾルゲ事件取材した作品があり黒澤が遠慮すべきだというのです。
結局この作品の後半部分は変更することになります。そのことを振り返ると黒澤自身「大いに悔いありだ」と述べている。


しかしそこでくじける黒澤ではありません。書き直した後半部分はスパイ容疑で殺された夫に代わり農作業に打ち込むヒロインを描く。
この場面に黒澤は持てる力をすべて発揮し渾身の200カットを撮りあげる。

強烈な自我をもった女性を初めて見た観客の感想は大きく分かれました。
理想に突き進むヒロインに限りない魅力を感じ勇気づけられた人がいたり、一方あのような女性は現実的ではない、血が通ってないキャラクターだと批判する人もいた。

その批判に対して黒澤は、こう反論した。

「僕は僕の女を描いた」

戦後第一作目に選んだヒロインは自我貫く強い個性を持った女性だったのです。
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